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ダイバーにクリーンな圧縮空気を提供するには、圧縮空気の製造方法と共に、スクーバタンク内部もきれいであることが必要となります。
このガイドラインは、スクーバタンク内部を清浄な状態に保つと共に、破裂などの危険性を防止する観点から、スクーバタンクの点検方法に関する情報をダイビング事業者に提供するためのものです。

ここに記載の情報は、予告なく変更することがあります。



目 次  (以下の項目クリックで、該当位置にジャンプ)

1.定期点検の頻度
2.作業手順
3.作業内容
 3.1. 臭いのチェッ
 3.2. 残圧の開放
 3.3. 刻印の確認
 3.4. 外部検査
 3.5. バルブの取り外し
 3.6. 内部検査
 3.7. バルブの検査
 3.8. 組み立て
 3.9. 検査台帳への記入




1.定期点検の頻度

スチールタンクもアルミタンクも年1回する。
アルミタンクは年1回の特定再検査が法令で義務づけられている。



2.作業手順

 2.1. 臭いのチェック
 2.2. 残圧の開放
 2.3. 刻印の確認 (台帳記帳のための情報)
 2.4. 外部検査
 2.5. バルブの取り外し
 2.6. 内部検査
 2.7. 組み立て(合格の場合)
 2.8. バルブの検査
 2.9. 検査台帳に記入

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3.作業内容


3.1. 臭いのチェック

バルブから少量の空気を出し、臭いが無い事を確認する。もし臭いが有る場合、原因としては「充てん空気」、「バルブ」、「タンク内部」が考えられるため、それぞれの項目を点検し対処する。


3.2. 残圧の開放

急激な残気抜きはバルブの凍結やタンク内部の結露を起こすため、ゆっくりとしたペースで残圧を抜く。


3.3. 刻印の確認

 容器を特定できるために、容器記号・番号を台帳に記入
 独自管理番号等により、容器の特定が可能な場合は管理番号等を記入


3.4. 外部検査

外部検査はバルブ以外の附属品(タンクブーツなど)を取り外して目視検査を行う

 3.4.1. 錆のチェック
 錆が発生している可能性のある個所の、塗装など皮膜を剥がして地肌が見える状態にして行う。
 合否判定基準に従って、「合格」、「不合格」、「登録検査所での検査」の3つに分類

 3.4.2. 彫り傷ほか損傷のチェック
 目視で、「合格」、「不合格」、「登録検査所での検査」の3つに分類


3.5. バルブの取り外し

 タンク固定台に取り付け、適切なサイズのレンチを用いてバルブを緩め、タンク本体から取り外す。
 ソフトハンマーを用いてバルブを取り外す場合は、叩く個所や方向などに十分注意する。


3.6. 内部検査

小型ライトをタンク内部に挿入し、内部を目視点検する。
タンク肩部は、歯科用ミラーなどを用いて目視点検を行う。
内部腐食、水や海水の浸入がないことを確認する。
腐食がある場合には、判定基準にしたがう。
水や海水などの水分がある場合は、内部の水分を除いた後、清水で洗浄し、内部を乾燥し、再度目視で検査する。
適切な内部乾燥設備が無い場合は、内部洗浄を行わず専門業者に内部洗浄を依頼する。
油分の混入が認められる場合には、油分洗浄が必要となるため、専門業者に油分洗浄を依頼する。
バルブ取り付け口からニオイの検査を行う。
「合格」、「不合格」、「登録検査所による検査」の3つに分類


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3.7. バルブの検査

以下をチェックする。
Oリングはメーカー規定の硬度とサイズの物が使用されている事
レギュレータ接続部Oリングに欠損、ひび割れ等の異常が無い事。
開閉バルブが容易に操作できる事。
安全弁の可溶合金(ヒューズメタル)が飛び出していない事。
気密漏れが無い事。


3.8. 組み立て

外部、内部の目視検査で合格したものには、バルブを取り付ける。
タンク接続部のOリングは新品に交換する。
バルブの取付ネジ部、Oリングにはメーカー指定のグリスを薄く塗ってからタンクに取り付ける。グリスがタンク内部に落ちないように塗り過ぎに注意
取り付けの最後は適切なレンチを用いて締め付ける。締め付けトルクはバルブメーカーの指示に従う。ソフトハンマーを用いてバルブを取り付ける場合は、叩く個所や方向などに十分注意する。
 ∗ 参考:標準的なバルブの締め付けトルク 3/4-14 NPSMねじの場合 8〜10kgf・m


3.9. 検査台帳への記入  (タンク検査台帳書式例)

 検査台帳必要項目の参考例

◎ タンク固有情報欄
管理番号
記号番号
大きさ(L)
タンク材質(アルミ・スチール)
タンク製造年月
前回耐圧年月
次回耐圧年月
◎ 検査結果欄
検査日
タンク検査結果(合格、廃棄、外部依頼の3種)
バルブ検査結果(合格、廃棄、外部依頼の3種)
担当者
備考(メンテ実施の場合、備考欄に記入)


∗ (参考資料) 容器検査所用の「外部、内部の合否判定基準」


以 上

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