圧縮空気純度基準 自主基準の目次に戻る 空気純度分析器例の紹介
スクーバ用圧縮空気基準 (2010年5月13日採択)
ここで紹介する「スクーバ用圧縮空気基準」は、「JIS S 7306」として1989年2月1日付で制定されたが、その後2001年12月20日付でJIS規格から廃止された。
廃止の理由については当時の国の方針として「業界自主基準」に移行できる物は移行させ、JISからは除外して行くとの方針があったためである。
「スクーバ用圧縮空気基準」の必要性は言うまでもないが、その後ダイビング業界内の議論を経て、2010年5月13日にダイビング業界自主基準として採択した。 なお、採択にあたっては、「旧 JIS S 7306」の内容をそのまま採用した。
スクーバ用圧縮空気基準
Compressed Air for SCUBA Diving
(旧JIS S 7306-1989)
1.適用範囲
この規格は,主にレジャー用としてスクーバダイビングに使用する開放式スクーバの呼吸用圧縮空気(以下、呼吸用空気という。)で、旧JIS S 7302(スクーバ用シリンダ)に規定するスクーバ用シリンダ(以下、シリンダという。)に、圧力19.61 MPa{200kgf/cm2}以下に充てんした呼吸用空気の基準について規定する。ただし,呼吸用空気は、自然空気を圧縮機で圧縮してシリンダに充てんしたもので,人工的に各種成分のガスを原料として混合・製造した混合ガスは適用しない。
備 考 この規格の中で{ }を付けて示してある単位及び数値は,従来単位によるものであって、規格値である。
2.用語の意味
この規格で用いる主な用語の意味は,次による。
オイル及びオイルミスト
圧縮機でシリンダに空気を充てんする際、清浄装置を通過した圧縮機の潤滑油が、シリンダ内の空気中に混入又は分散した油分。
3.呼吸用空気の基準
呼吸用空気の基準は、表のとおりとする。
項 目 | 基 準 値 |
酸 素 | 20〜22 vol % |
二酸化炭素 | 1000 vol ppm以下 |
一酸化炭素 | 20 vol ppm以下 |
水 分 | 667.8 vol ppm以下(1) |
オイル及び
オイルミスト | 着色が認められないこと。 |
臭気と
きょう(來)雑物 | においがなく,ちり(塵),汚物,金属粒子などが混入していないこと。 |
注(1) 水分をmg/l 又は露点温度に換算するには、JIS K O512(水素)の表2を用いる。
上記基準の目的は、許容上限を超えているか否かを判断する目的である。そのため検査結果の数値がいくつかであるかはさほど重要ではないため、検査方法には「検知管方式」を可とした。具体的な検査方法については旧 JIS基準を参照頂きたい。
▲このページのトップへ
|